XHTMLで制作したホームページは、そのままでもデバイスやブラウザで表示できるが、 CSS(Cascading Style Sheets) を利用するこ とで、見た目を詳細に設定することができる。スタイルシート言語にはいくつか種類があるが、ホームページ作成の世界で「スタイルシート 」とい えば cssを指すのが一般的である。 建物を例に考えてみよう。 XHTMLは「骨格や外壁などハードな 部分」を、 CSSは「壁の色、入口の照明、周りに植える木などの部分」を担当する。いわばXHTMLは「コンクリート打ちっぱなしの建 物」であって、たくさんの人々が魅力的に感じる建物ではない。そこで、CSSを利用して見栄えのよい建物にするのである。もちろん単に派手に装飾すればよいわけではなく、利用する人が心地よく感じるよう な建物にすることが大切だ。 ホームページの価値の大半はコンテンツにある。しかし、単にXHTMLで構造化しただけのページでは、内容が理解しにくかったり、 使いにくいことがほとんどである。コンテンツの範囲が色分けされていないので、どこからどこまでが何の内容なのかわからなかったり、ク リックできる部分がどこなのかすぐに判断できなかったり、文字のサイズや色にメリハリがなく単調に感じたりといったことである。このように、見た目は「読みやすさ」や「使いやすさ」にも大きく影響する。ほ かの人に利用してもらってはじめて、 ホームページとしての価値が生まれるのであるから、常にユーザーの立場で適切なデザインを考え、 CSSでスタイリングすることが大切である。